中間目標であった寺イベントが終わりました。
イベント報告というよりは、白金アンテナ(寺アンテナ)を通じて、自分自身と地域との関わりがどのように変わったのかということをを振り返りたいと思います。
12月中旬から白金アンテナというプロジェクトを進め、自分自身がアンテナを張り巡らせながら町を歩き、聞き取りを行い、地域の人の暮らしや仕事を肌で感じることで、10月ごろと比べると、自分たちの地域の見る目が少しずつ変わってきたと感じています。
坊主部を訪ねてから始まり、白金アンテナの結成、寺アンテナを担当しお坊さんたちと真剣に向き合い対話をする、匠アンテナで工場の音やにおいを感じ、ふるさわで押見さんと終電前まで語り合う。
このような人と向き合うプロセスの中から、お寺で働き、暮らす中根さん、林さん、町工場を営む押見さんが地域をどのように見ているのか、どのような問題意識をもっているのかが少しずつ見えてきました。
寺アンテナを担当していた自分は、中根さん、林さんと出会い、今までもっていたお経を唱えているだけのお坊さんというイメージ観光地としてしか捉えていなかったお寺のイメージが変わり、お寺が地域にとってどのような場所であるべきかということを、お坊さんと同じ目線で考えられるようになったと思います。
最初は地域が抱えている問題は何かという問いから始まりましたが、最後にはこの人が抱えている問題は何かと具体的な人を通じて白金を見れるようになりました。
押見さんが仕事を途中で切り上げて行く母親とのおつかいへご一緒させてもらったり、昔の話を聞きながら町を歩いたり、お坊さんと5時間以上の打ち合わせをしたり、仏教を考える勉強会に参加する。
この、具体的な人と出会い、その人の仕事や生活に振れながら関係性をつくってきたプロセスこそが大事だったと改めて感じます。
昨日のイベントでは学生、僧侶、職人、教授・・・多様な人々が集まり語り合う場がをつくることができました。普通に生活をしているだけでは出会うはずのない人と人が出会い、無理に関わる必要のない人同士がつながる。
地域の人にとっても、よそものである学生が入ることで地域のなかで新しいつながりが生まれ、白金の魅力を再発見するきっかけをつくることができたこと、これは白金アンテナの大きな成果だと思います。
大きなイベントは一段落したけれど、これで終わりではない・・・
継続的に関わる仕組みをどうやってつくっていくかが今後の課題であり、卒業するまで・・・卒業した後も白金と、白金の人と関わり続けたいと思います。
お忙しい中時間をつくって頂き、いつも真摯に向き合ってくれた地域の方々、本当にありがとうございました。
寺アンテナ くろさわ